投稿者:shanti-cat
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店のトータルのバランスの視点で、磁石論を締めくくります。

磁石論を、一言で片付けてしまうと、

  店内のメリハリを、どのようにしてつけるかの技術

と言えます。

そして、それは、

店内を、すみずみまで、歩いていただき、

買い逃しを防ぐことで、お買い上げ「客数」を増やし、

ついで買いを促すことで、「客単価」を増やす。

ことに、ほかなりません。

メリハリの技術と言う点で、

Webサイトのセールスページにおいて、

訪問者に、最後までスクロールしていただき、

できたら、すみずみまで目を通していただき、

最終的に、

「申し込み」ボタンをクリックしていただく。

ために、応用できるはずです。

また、リアルショップで、売上を上げるためには、

「売れるものを、もっと売る」

ようにするのは、鉄則です。 

そうなるように、

小さく、あるときは大きく試して、検証してゆくと、

販売量と陳列量とが、だいたい比例するはずです。

ある期間を区切って、

例えば一週間で10個売れるものと、50個売れるものとがあれば、

単純に考えて、後者は、5倍の陳列量にすべきです。

磁石論は、

この、「陳列量の大小」を

店の、どこに、どのように展開してゆくか

の技術でもあります。

 

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参考書籍

※本稿は、私なりに消化して、実際の店舗で実行したことをベースにしていますので、必ずしもこの書籍の要約ではない部分があります。

「店舗レイアウト (チェーンストアの実務原則シリーズ) 」渥美 俊一著 実務教育出版

いよいよ第四磁石に入ります。

   第四磁石:陳列棚内の、目玉商品。

いままでずっと、スーパーを素材に説明して参りましたが、

今回ばかりは、私の専門、CD店を素材にしたほうが、分かりやすいかと思います。

CD店の、あいうえお順の陳列棚を、思い出してみてください。

基本は、歌手名・アーティスト名の50音順に、淡々と商品が、並んでいて、

お客さまは、「誰々の、何々・・・」という切り口で、お探しの商品を、見つけます。

その中には、

平積み陳列するほどではないけれども、そこそこ売れる商品があります。

そういった商品を、淡々と並べていては、いけません。

棚の中で、目立つようにします。

「売れる」商品を「もっと売る」

ことを考えます。

具体的には、

・POPをつける

・コメントカードを書いて、商品につける

・面陳列(*)する。

・「売れる」度合いに応じて、陳列量を増やす。

といったところです。


(*)「面陳列」

CDを、本棚のように、「背表紙」を向けて陳列している什器

(「ブック」とか「ブック什器」とか呼んでいます)

の中で、目立たせたい数アイテムを、ジャケットを表にして、陳列すること。

(「フェイス(にする)」と、呼んでいます)

すべてが、ジャケット表向きの什器の場合は、

(「フェイス什器」と呼ばれています)


同じ商品が、1列から2・3面くらい並んでいるようにして、棚の中で目立たせます。

量的な目安としては、

ひとまとまりの什器ごとに、1~3品目です。

多すぎると、ごちゃごちゃします。

少なすぎると、素通りされます。

*** ここで、重要なことを、補足します。***

以前、POPを書くときは、

どの距離から見るPOPなのかを、意識すべし。

ということを、お話いたしました。

同じことが、第四磁石でも、いえます。

今回の、CD店のたとえでいえば、

1:棚の前を通りががったお客様への、つかみとしてのPOP

2:それで立ち止まったお客様が、商品を手に取ってもらうためのPOP

3:手に取ったお客様が、そのままレジに、向かっていただけるよう、訴えかけるコメントカード

このステップを、混同しないよう、お気をつけ下さい。

POPとコメントカードとを混同して、ぐちゃぐちゃになっているCD店が、結構あります。

もちろん

このステップ自体は、決してCD店に限った話ではありません。

リアルショップに限った話でもありません。

Webページのセールスサイトで、スクロールしている、訪問者に、

重要なところで、マウスを止めさせて

    ↓

じっくり読ませて

    ↓

「申し込み」をクリックしてもらう

このステップにも、言えると思います。

次回、店のトータルのバランスの視点で、磁石論を締めくくります。

 

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参考書籍

※本稿は、私なりに消化して、実際の店舗で実行したことをベースにしていますので、必ずしもこの書籍の要約ではない部分があります。

「店舗レイアウト (チェーンストアの実務原則シリーズ) 」渥美 俊一著 実務教育出版

第三磁石。

  第三磁石:陳列棚の両端

下図の「丸印」だとお考え下さい。
第三磁石図

スーパーで、ポテトチップスとかが、

どーんと、アホみたいに積み上げてあったりする、あれです。

役割は

1:陳列棚の内側への誘導

下手な案内板より商品の案内効果があります。

2:大量陳列の場

大量に売れる商品は、大量に陳列します。

売上を上げるためには、

売れないものを何とかすることを考えるよりも、

売れるものを、もっと売るようにするためです。

さて今回は、

ここでの陳列の注意点です。

上記2に関してです。

できる限り、

「単品」

を大量に陳列してください。

あれも、これもと、いろんなものを並べてはいけません。

どうしても、そうはいかない場合、せいぜい、2・3種類が限度です。

それも、全く違う商品では、いけません。

ポテトチップなら、塩味とコンソメ味の2種類。

あるいは、トマトジュースと野菜ジュースとか。

そんな感じです。

ポテトチップとチョコレートとを一緒にしてはいけません。

いや、いろいろ並べたい気持ちは、分かるんです。

CD店なら、強力新譜の陳列の場になるのですが、

つい、そのアーティストの旧譜をついでに置きたくなります。

また、

いままで「ついで買いを誘う仕組みを」

と言っておきながら、何で?という声も聞こえてきそうです。

でも、そうはしません。並べるのは、単品です。

でないと、

「磁石」として弱くなります。

店のメリハリがなくなります。

また、付随した理由として、店の回転率に関わります。

CD店でいえば、旧譜は、単品としての販売量は多くありません。

その旧譜を「あいうえお」順の棚とダブらせて複数在庫すると回転率は、落ちます。

ただし、これは原則論です。

旧譜を売るチャンスとして、新譜発売時期を狙うのであれば、

第一・ニ磁石にコーナーをつくるか、次回説明する第四磁石を活用します。

ちょっと話がそれました。

第三磁石は、

単品大量陳列で、インパクトを狙ってください。

万引きを恐れて、ちょっとしか陳列しないのもいけません。

万引きの原因は、陳列量より、死角です。

いわゆる「あんこ」も使いましょう。

でも「あんこ」は絶対隠れるようにしてください。

上げ底がバレるのはみっともないです。

やりすぎ、というくらいで、ちょうどいいです。

アホみたいに積み上げてください。

でも在庫管理は計画的に。

言うとおりにして、大量に余った。と私にいわれても、責任は負いかねます。

あくまで「売れる」商品を、もっと売る手段です(重要)。

商品の選択は、ご自分のお店の責任において行ってくださいね。

 

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参考書籍

※本稿は、私なりに消化して、実際の店舗で実行したことをベースにしていますので、必ずしもこの書籍の要約ではない部分があります。

「店舗レイアウト (チェーンストアの実務原則シリーズ) 」渥美 俊一著 実務教育出版

第一磁石・第二磁石を説明してまいりました。

「店をすみずみまで、見ていただくための仕掛け」

であることは、ご理解いただけたでしょうか。

さて、今回、第三磁石に入ります。

  第三磁石:陳列棚の両端

下図の「丸印」だとお考え下さい。
第三磁石図

スーパーで、ポテトチップスとかが、どーんと、アホみたいに積み上げてあったりしますね。

あれです。

ここの役割は、2つあります。

ひとつは、

外周から、陳列棚の方に誘導する役割です。

一応、スーパーなんかでは、天井に、陳列商品の案内板は下がっていますが、

下手な案内板より商品の案内効果があります。

商品動向によって、例外も発生しますが、

ポテトチップスが、どーんと積んであれば、

大体そこから入ったところが、お菓子の陳列什器と見当がつきます。

「磁石」としての役割は、これですね。

もうひとつは、

いわゆる「売れ筋」商品の大量陳列の場です。

販売量と、陳列量とを比例させることは、鉄則です。

大量に売れる商品は、大量に陳列します。

さらりと書いていますが、とっても重要です。

販売量と、陳列量との比例は、商品管理の鉄則です。

売上を上げるためには、

売れないものを何とかすることを考えるよりも、

売れるものを、もっと売る

ことを考える方が、近道です。

次回、ここでの陳列の注意点をお話します。

 

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参考書籍

※本稿は、私なりに消化して、実際の店舗で実行したことをベースにしていますので、必ずしもこの書籍の要約ではない部分があります。

「店舗レイアウト (チェーンストアの実務原則シリーズ) 」渥美 俊一著 実務教育出版

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