いよいよ第四磁石に入ります。

   第四磁石:陳列棚内の、目玉商品。

いままでずっと、スーパーを素材に説明して参りましたが、

今回ばかりは、私の専門、CD店を素材にしたほうが、分かりやすいかと思います。

CD店の、あいうえお順の陳列棚を、思い出してみてください。

基本は、歌手名・アーティスト名の50音順に、淡々と商品が、並んでいて、

お客さまは、「誰々の、何々・・・」という切り口で、お探しの商品を、見つけます。

その中には、

平積み陳列するほどではないけれども、そこそこ売れる商品があります。

そういった商品を、淡々と並べていては、いけません。

棚の中で、目立つようにします。

「売れる」商品を「もっと売る」

ことを考えます。

具体的には、

・POPをつける

・コメントカードを書いて、商品につける

・面陳列(*)する。

・「売れる」度合いに応じて、陳列量を増やす。

といったところです。


(*)「面陳列」

CDを、本棚のように、「背表紙」を向けて陳列している什器

(「ブック」とか「ブック什器」とか呼んでいます)

の中で、目立たせたい数アイテムを、ジャケットを表にして、陳列すること。

(「フェイス(にする)」と、呼んでいます)

すべてが、ジャケット表向きの什器の場合は、

(「フェイス什器」と呼ばれています)


同じ商品が、1列から2・3面くらい並んでいるようにして、棚の中で目立たせます。

量的な目安としては、

ひとまとまりの什器ごとに、1~3品目です。

多すぎると、ごちゃごちゃします。

少なすぎると、素通りされます。

*** ここで、重要なことを、補足します。***

以前、POPを書くときは、

どの距離から見るPOPなのかを、意識すべし。

ということを、お話いたしました。

同じことが、第四磁石でも、いえます。

今回の、CD店のたとえでいえば、

1:棚の前を通りががったお客様への、つかみとしてのPOP

2:それで立ち止まったお客様が、商品を手に取ってもらうためのPOP

3:手に取ったお客様が、そのままレジに、向かっていただけるよう、訴えかけるコメントカード

このステップを、混同しないよう、お気をつけ下さい。

POPとコメントカードとを混同して、ぐちゃぐちゃになっているCD店が、結構あります。

もちろん

このステップ自体は、決してCD店に限った話ではありません。

リアルショップに限った話でもありません。

Webページのセールスサイトで、スクロールしている、訪問者に、

重要なところで、マウスを止めさせて

    ↓

じっくり読ませて

    ↓

「申し込み」をクリックしてもらう

このステップにも、言えると思います。

次回、店のトータルのバランスの視点で、磁石論を締めくくります。

 

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参考書籍

※本稿は、私なりに消化して、実際の店舗で実行したことをベースにしていますので、必ずしもこの書籍の要約ではない部分があります。

「店舗レイアウト (チェーンストアの実務原則シリーズ) 」渥美 俊一著 実務教育出版