「磁石論」の2回目です。

前回、第一磁石について、お話しました。

第一磁石:主通路沿い。店の一周ぐるり、です。

ここは、たいていのお客様が、来店のたびに、ざーっと一周します。

来店のたびにチェックされる場所ですから、頻繁に買うものを置く。

ということでした。

ぐるりと一周というと、スーパーのように、広い店でなくては、と、お思いになるかもしれませんが、

狭い店でも、原則は一緒です。

お気づきの方も、おられるかもしれませんが・・・

「コンビニ」は、この第一磁石の原則を、忠実に守っています。

コンビニの、店の一周沿いに、置いてある商品を、思い起こしてみてください。

雑誌・飲料・弁当類・・・と、

購買頻度が高い商品ばかりでは、ありませんか。

まあ、コンビニの品揃えは、もともと購買頻度が高い商品中心ですが、その中でも、さらに高頻度の商品を集めています。

さらに雑誌は、立ち読み客が、外から見えて、店のにぎわい性アップにも、一役買っています。

てなことを踏まえた上で、次に進みます。

第二磁石でございます。

 第二磁石:主通路つきあたり。曲がり角。

下図の、まる印の部分になります。

 

第二磁石図
 

どんなに通りやすい通路にしても、

どんなに通路沿いに頻度商品を陳列しても、

すべてのお客さまが、本当に一周してくれるとは、限りません。

途中で引き返すケースもあるでしょう。

でも

店としては、すみずみまで、見ていただきたいのです。

なぜなら、くまなく歩いていただくことで、ついで買いの確率が、上がります。

お探しの商品が見つからず、帰ってしまう確率が下がります。

「客単価」「客数」アップ、ですね。

そこで、

奥まで入っていただくために

さらに引き返さず、曲がってさらに奥まで行っていただくために、

上の図の、○じるしのところに、しかけを作ります。ある意味、もっとも「磁石」らしい働きのしかけです。

ここに置くべき商品は、

・華やかさのあるもの

・季節感のあるもの

・いま、話題のもの

といった条件が、必要になります。

で、場所として、第一磁石とも重なります。

だから、

第一磁石の中のメリハリ

と考えていただいても結構です。

たとえば、コンビニの、奥一面は冷蔵庫になっていて、飲料類が並んでいますね。

この一面の中で、通路の行き当たりになる部分には、新製品や、色合いが華やかなものをあてがいます。

あるいは、キッズコーナー・子供向け商品を固めるという手もあります。

子供が奥に、だーっと走っていけば、親はたいてい、引っ張られます。

商品に限りません。

TVモニターなんかを、こういうところに置くのもありです。

もし、内装工事が、これからの新店でしたら、ここの照明は、明るくなるようにしてください。

どうでしょう。

これからお買い物のときは、この、第二磁石がどうなっているか、気にしてみてください。

さすが、と思う例が、多々見つかるでしょう。

あるいはその逆で、全然考えていない店もあるでしょう。

この項続きます。

 

前項に戻る | 次へ